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学園都市の守護者たち
サイレンが鳴り響く。
逃げ惑う人々を警官たちが立ち入り禁止区域と安全区域の境い目に立ち、まるで安心させるかのように、誘導する。
そんな中、一人の女性が境い目に立つ警官に訴える。
「私の息子が、まだ中に居るみたいなんです!」
それに、警官たちは驚いた。
もしそれが事実であれば、今すぐにでも助けに行きたいが、それは叶わない。何より、彼の役目はこの場での見張りという職務を全うすることなのだから。
「私の息子を見捨てるつもりですか!?」
ついに泣き出した女性に、見ていた者たちは憾むような目を向け、その状況に警官は小さく舌打ちをする。
「――大丈夫」
「ふぇ?」
ふと、自分の横に立った少女を見上げた女性は首を傾げる。
「大丈夫ですよ」
女性を宥めるように、少女は告げた。
☆★☆
――立ち入り禁止区域内・中央。
「イャッホー! サイッコーー!!」
血まみれになりながら、ハイテンションで敵と対峙する。
「オラッ!」
敵を殴ったかと思えば、次の瞬間には、すぐさま持っていたナイフで切り裂く。
「ハッ!」
全てを捌ききり、周囲を見れば、地に倒れ、血を流す敵。
「ヨッシャァァァ!!」
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