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そんな中、やった方はというと、ガッツポーズし、両腕を上に付きだしていた。
『高遠景』
煌鳴高校二年。
性別:男。
そんな景の背後に、影が出来る。
「っ、ヤバっ……!」
気づいたときにはもう遅かった。
だが、横から飛んできた何かによって、背後にあった影の主は吹っ飛ばされる。
吹っ飛んできた何か――というより、影を蹴り飛ばした人物は景に目を向ける。
「景。いつも『後ろには気をつけろ』って言ってるだろ」
「悪ぃ、悪ぃ。けど、お前が居ること、分かってたし」
頭を掻く景に、影を蹴り飛ばした人物は溜め息を吐く。
『影月忍』
煌鳴高校二年。
性別:男。
忍者のような姿をしている彼だが、本人は忍者でもなければ、単に名前からこの戦闘着を与えられただけなのだが、今では、動きやすいという理由で着ていたりする。
「これで終わりか?」
景の問いに、忍は再度溜め息を吐いた。
「そう何度もあってたまるか。あればあるほど、彼女の負担が大きくなるだけだぞ」
「真面目だねぇ」
忍の言葉に、景は肩を竦めた。
☆★☆
――立ち入り禁止区域内・東部。
「にゃははは! 私に追いつけるかな?」
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