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 学校から帰るなり、私はベッドに横になって大きくため息をついた。いつもなら、学校が終わった後は友達と街に出かけたりして高校生活を満喫するんだけど、今日は何もする気にもなれず、真っ直ぐに家に帰ってきた。  そんな私の憂鬱の原因は、昨日の合コンの失敗にあった。  友達がセッティングした隣高との合コン。かなりレベルが高い男子が集まった当たりの合コンだったけど、いい雰囲気になってきたタイミングで、私は持病の貧血を引き起こして倒れてしまい、場は一気に白けムードになったのだ。  おかげでせっかくの出会いのチャンスは消えてしまい、高校二年にもなって彼氏いない歴を着々と更新することになってしまった。  ――本当、マジで冗談じゃないんだけど!  自分の運のなさを呪いながら、枕に八つ当たりする。八つ当たりしたところで昨日の失態がなくなるわけじゃないけど、それでも怒りに任せて枕を叩きつけた――。  まさにその時だった。  突然、私の勉強机の引き出しが勝手に開き出した。何事かと確認しながら、ベッドの上で息を飲んだ。  ――猫型ロボットとか出てこないよね?  頬がひきつるのを感じながら、恐る恐る机に近づいてみる。まさかとは思うけど、それならそれでイケメン出してもらおうと、心の中で必死に強がってみた。 「よっこらしょと」  引き出しから小さな足が出てきた後、全身奇妙なシルバーのタイツみたいな服を着た、七歳くらいの男の子が姿を現した。 「ヤッホー、ママ」  何事もなく引き出しから出てきた子供が、フードを外しながら勢いよく私の胸に飛び込んできた。 「この小ささはやっぱりママだね、って、ぐはっ」  何が起きているのかわからない状況の中、私は理解よりも先に肘打ちを子供の頭に食らわせていた。 「痛っ、やっぱりこっちのママも容赦ないんだね」  頭をさすりながら、涙目になって子供がぼやく。その言葉を聞きながら、私はようやく状況をなんとか飲み込んだ。
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