1、赤いチューリップ ~愛の告白~

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しかも、颯太は近所に住んでいた為、幼稚園、小学校、中学校、更には高校までも同じところに通い、現在に至る。 高3までの間、『颯太と詩織は付き合っている』とか『婚約している』というのが暗黙の了解のように同級生の中で広まっており、おかげで私は17年間彼氏無しのままだ。 幼少期に大胆なプロポーズをしておきながら、颯太はあっけらかんとしており、仲の良い幼馴染みとして私の隣にいてくれている。 颯太にとってあのプロポーズは『幼いが故の過ち』程度にしか思っていないのだろう。 何故なら、颯太からは友達や幼馴染み以上の感情が感じられない。全く。 …そもそも、女として見られているのかも怪しい。
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