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。。。
初めてフウヤの声を聞いた時、フウヤ達はある国でおきた奇跡の話をしていた。
それは、北風が肺を患った人間の体内に入り込んだら、その人間の病気が治ったというもの。
僕は我を忘れて、その話に飛びついた。人間から急に話しかけられたフウヤは怖くなって逃げようとしたんだけど、あまりにも僕が必死だったから、わけを尋ねてくれた。
ーー誰かの病気を治したいの?
僕はユウスケの話をした。苦しそうにいつも咳ばかりしているユウスケ。3才年上なのに僕よりも痩せっぽちのユウスケ。怖いんだ。いつかユウスケが死んじゃうんじゃないかって。
フウヤは僕の話を黙って聞いてくれた。
ーーそれなら、北風の力を手に入れたらいい
そして、僕に協力してくれると言った。なんとしてでも、ボレアースの羽を手に入れようって。
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