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ーーその時だった。
今にも折れそうなくらい腰の曲がった
一人の白髪の老婆が
僕たち二人を見て
不可解な言葉を投げかけてきたのは。
「あんさんたちも亜里沙ちゃんの葬儀に来てくださったんかの」
「頼朝伝説か何か知らんが…不憫じゃあ…あの子も…あの白兎に連れて行かれたんじゃろうなあ」
と…感慨深げでしかも吐き捨てるかのように言葉を投げかけた。
声は小さく貢には聞こえなかったようだが、
僕にははっきりとそう聞こえたのだ。
ーー白兎…?
ーー頼朝伝説…?
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