影送り

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影送り

雲ひとつない空。 私は自分の影をじっと見つめて、ゆっくりと数を数える。 「1、2、3、4、5、6、7、8、9……10」 そして空を見上げた。 影送りをすれば、小学校の時に教科書で読んだ『ちいちゃんのかげおくり』みたいに、ここにはいないあの人の影が見えるんじゃないかと思った。
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