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108 雪
「雪」
今宵、あなたの心に一滴の涙を
どうして素直になれなかったのだろう
あの時、意地を張ってしまったのだろう
駆け引き、それとも意地悪
重ねれば重ねるほど距離ができて
それでも必ず理解してもらえると
頑なに信じ切っていた
そんな夢のようなことがあるわけないよね
君の薬指に光るものを見つけて
愚かな自分に初めて後悔した
月は同情して涙を流してくれたが
闇の中、天窓から音もなく舞い降りたのは
凍てついた六角板状の結晶
私の心に触れては溶ける
今宵、あなたの心に一滴の涙を
(opus108)
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#詩人の本懐 「天窓」
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