最近の天狗

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「…もしかして、天狗さん…?」 兵士の夜間戦闘迷彩と顔面に装着した先端が長い3つのレンズ付き暗視ゴーグルの装備を 見た“狐っぽい耳”をピョコピョコさせてる着物姿の少女が呟きながら、小首を傾げた。 兵士は少し黙って、現状把握に努めてみる。 360度視界の森の中は異形のモノ共の囲まれている…正に死界、生き残る選択肢は ただ一つ。それは肯定… 兵士は頷き、こう言葉を返した。 「そう、そう。俺、最近の天狗…」…  話は5分程前に遡る… 自衛隊が用意したC-130輸送機の中で、最新の装備に身を固めた兵士達の1人 “九鬼 京介(くき きょうすけ)”はまもなく自身達が降下するであろう、 眼下の景色を眺めた。    
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