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 目を細めた猫が笑う。微笑みと、静かに怒りを湛えている相棒に言った。 「だから、その怖い顔止めてよね」 「ごめんごめん。腹が立っちゃって」  犬はそう笑って、その微笑みの下に鋭い犬歯を隠す。 「しばらくは待機。蜻蛉の出方を待つ間、こっちもいろいろ調べさせてもらおう。もし火葬組織との繋がりが見えたら、引きずり出す。蜻蛉の件が僕の思い違いでも、火葬組織には僕らをいいように使ってくれたお礼をしないとね」 「だぁから怖いって」  猫が茶化し、犬は笑う。  日没を迎え、月が昇る。  くり抜いたように明るい月が、街にやわらかな月光を注いでいた。 【4】了
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