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「話は分かった。けど俺は手を抜かないぞ」
「それでいいんじゃないですか? 先方に突っ込まれるより課長に叩かれた方が結果としては早道だと思いますよ」
「池沢もお前がいて良かったと思ってるだろう。お前も補佐になった方が良かったんじゃないか?」
「勘弁してください、そういうの嫌いです」
三途川が自分の部屋に向かった後、ジェイは今日のことをいろいろ蓮に話した。
「そうか、新人に任せたか」
「ちょっと無理言ったかな」
「いや、お前が育てるんだ。なかなかいいやり方だと思う」
「良かった! そういえばさ、チーフと三途さんの息が合っててすごかったよ」
「あの二人は昔からコンビネーションがいいんだ。波長が合うんだろうな」
ナッチが食事の用意が出来たと知らせに来た。座敷に座った途端にイチがジェイに声をかけた。
「ジェローム、遅い時間だけど10時になったら運転しよう。その頃には薬、落ち着いてるだろう?」
「はい。お願いします」
昨日はイチもうっかりしたが、服用直後に運転をするのは危ない。イチの気配りはいつも行き届いている。
「お嬢も時間それでいいですか?」
「いいわよ。ナッチ、悪いけどお風呂は帰ってからにするわ」
「分かりました!」
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