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結局何があったかというと、途中でイチが腹痛を訴えた。それも脂汗を流すほどの。コンビニでトイレを借り、しばらく外で待っていた三途川もジェイも気が気じゃなかった。
やっと表に出てきたイチはまだ青い顔で大丈夫だと言ったが、しばらく走ってまた具合悪くなり、外に出た途端吐いてしまった。
イチが落ち着くまで待ち、さて原因は何かという話になった。そして分かったのは、便秘が5日間続いたことによる腹痛と嘔吐。
これは三途川が携帯のネットで便秘について調べた。ひどくなると手術だって有り得る。
またしばらく走っていよいよ腹痛が我慢できなくなったイチは、今度は公園の公衆便所に飛び込んだ。散々そこで待ち、やっと出てきた時にはイチはすっきりとした顔になっていた。
その間、ジェイはイチを心配し過ぎて蓮に連絡することに気が回らなかったのだ。
「蓮、もうこんなことしないから。何かで遅くなる時は必ず連絡する……本当にごめんなさい……」
「……いいよ。お前が無事で良かった。さっきは怒鳴って悪かった。本当に心配したんだ、また何かあったかと思って」
ストレスがいけない。そう言われていたのにまた蓮に心配をかけてしまった。それがジェイには辛い。こんなに思われているのに、どうして連絡の一つも入れなかったのか。
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