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新人たちには刺激たっぷりの午前中だった。仕事に対する認識がこれまで甘かったことを痛感していた。同時に、ここの担当が仕事の最前線だと言われるわけがよく分かった。この段階で顧客を掴めなかったら受注すら出来ない。つまり、会社の利益はこの担当にかかっている……
「恐ろしい仕事をするんだな」
石尾のことばに七生がビクンとする。蓮の指摘を聞いてから、生半可な取り組みじゃ仕事から置いて行かれると思った。
「俺、頑張るよ。プレゼン、やりたい!」
翔は花ではなく、仕事そのものにどっぷりと嵌った。無茶を言われて、それをパズルのピースをピタリと嵌めるように隙間を埋め納得させる。震えるほどのあの緊張感を味わいたいと思う。
「花さん、プレゼンの日って決まったの?」
「営業の返事待ち」
「じゃ、それまでに何度か詰めようよ。課長はいいって言ったけど、タイミングが甘いような気がする。後30秒縮めない?」
「分かった、やってみよう。手元の資料を見る回数ももっと減らしてみる」
「うん、そうして。下を向くのってどうしても印象悪いから」
「お前も厳しいな」
「そのためにいるし」
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