9.迫りくる真実

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   思ったより自分も食べられたし、ジェイも食べてくれた。食べないかもしれない、そう思ったけれど残したのは少しだった。  あんみつはしっかり食べた。疲れは甘いものを求める。食べているジェイを見て、自分の顔に笑みが浮かぶのを感じた。 「なに? どこか何かついてる?」  顔を撫でるジェイにまた微笑む。 「そしたら俺が舐めて食べるよ」  想像したらしい、顔が真っ赤になっていく。 「ダメだからね! しばらくは無し。俺、そんな気分じゃないから。蓮、最近エッチだ」  吹き出した。 「エッチって……健全だってことだよ。その方がお前も嬉しいだろ?」 「嬉しいけど……でも、ダメだからね!」 「なぁ……さっきの言葉、もう一度言ってくれよ。あれ、卑猥でぞくっとする」 「さっきの言葉?」 「お前が俺をどう思ってるのか言ってくれた言葉」  すぐに思いついてこれ以上ないほど羞恥に包まれる。 「なんて言ったっけ……俺、忘れた」  顔が赤いから自覚はあるのだろう。『エッチ』だなんて自分に言うのはジェイくらいなもんだ。  蕩けそうにジェイから色香が漂ってくる。 (しばらくはジェイの気持ちが優先だ……)  自分が感情に流されないように。戒めるようにそう思った。  
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