9.迫りくる真実

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  「ご馳走さま。蓮、俺もう大丈夫だよ。そんなに心配そうな顔しないで」 「心配……させろよ。今日はゆっくり過ごそう。皿にカリントウもポテトチップも山盛りに持ってきてやる。今日はテレビの日だ」  薄氷の上を歩いている。そんな気がする。もしジェイが溺れたままなら……戻ってこなかったら。 (俺も行くよ、お前のところへ)  だからこそ戦わなくては。共に溺れるのではなく、共にここに在るために。  その夜はテレビの前で過ごした。悪い夢に引きずられないように。 「見ててやるから眠れたら眠れ。何かあれば起こしてやる」  ジェイの目に優しく笑いかけた。瞼にキスを落とす。 (どこにも行かせない。ジェイは俺のものだ。夢なんかに、あいつなんかにジェイを好きなようにさせて堪るか!)  檻の中にいてもジェイを縛りつける相田が憎い。幻になってもジェイに取り憑く。  ジェイの夢に入りたい……そこで守ってやりたい、悪いものを遠ざけたい。いつの間にか、ジェイの寝息が蓮の子守歌になっていた。   
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