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今回も二次会には行かずにジェイと蓮はタクシーで帰った。
「疲れたろ」
「蓮もね。痛い?」
「まぁな」
肩にもたれていたジェイはすっと蓮から離れた。
「いいんだ、こうしとけ」
ジェイを引っ張り寄せた。
「じゃ、手だけ」
蓮の手を握った。すれ違っていくヘッドライトがパッパッと二人を照らしていく。蓮の手が細くなったような気がした。
「俺、太ったかな」
そんなことを言ってみた。
「そうか? 確かに時々ほっぺたがぷっくんぷっくんするしな」
目を閉じて笑う蓮の頬が元々細いのにさらに痩せてきたような……
「蓮、お腹空いてる?」
「いや。なんだ、腹減ったのか?」
「ううん、そうじゃないけど」
「元気無いな。哲平が来れなかったのが寂しいか?」
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