11.間違い

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   食べ終えて今日は安定剤を飲ませて眠らせた。ピーマンについてはジェイは文句を言わなかった。 (なぜだろう……何か違和感が……)  脇に座って頭を撫でながら自分がどこに引っかかっているのか考えた。会話を思い出そうとしてもどこでと特定が出来ない…… (考えすぎか。あれだけの話を聞いて平常でいることが不思議なんだから)  静かに寝ているジェイのそばから離れ、リビングに行った。カレンダーを見て5月7日が公判だと確認する。  西崎はジェイの証言まで時間稼ぎをすると言ったが、裁判に呼ばれるのも時間の問題だろう。  全てを知ったジェイ自身の準備は出来るのか、自分には分からない。今日全てを話してしまったのは良かったのか。 (しばらくは目を離さないようにしないと)  時計をみるとまだ9時過ぎ。 ゴールデンウィークをどう過ごそう……そんなことを考えながら時間を過ごした。 「行けるのか? いいんだぞ、無理しなくても」 「行く。休み前だし花さんに心配かけたくないし。もう休まないよ」  体が悪いわけじゃない。確かにあまり休ませるのもどうかと思う。 (そうだな、必要以上に過保護か。ジェイはその点しっかりしているからな)  そう思いつつ、また違和感を感じた。けれど話したのは休むことだけ。 (話したことで俺の方がピリピリしている……)  違和感など吹き飛ばすように軽いお喋りをしながら会社に向かった。   
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