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蓮はジェイに全て話したことを花に説明した。
「それ、無謀じゃないんですか!?」
「あいつは突然蘇る記憶に苦しんでいた。どうしていいか分からない、頭がついていかないと。全部話してほしいと言った時の様子は真剣で落ち着いていたんだ」
花が考え考え言葉に出す。
「裁判を考えるとジェイはそろそろ事件の全体像を知らなきゃならないですよね」
「それが無ければ無理はしなかったんだが」
「で、昨日全部話した……なんであんなに落ち着いているんだろう。仕事を早く上がるのは止めたいって言い出したんです。甘えてばかりだ、新人に申し訳ないって。でも仕事を考えて言ってるんじゃないって思いました。あれは……なんか違う」
自分だけじゃない、花も感じたのだ、違和感を。
「ありがとう、ジェイの仕事軽減については休み明けに結論を出す。今日はしたいようにさせてやってくれ」
「分かりました」
「また何かあったら言ってほしい。俺も気になってるんだ、落ち着いているのが」
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