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12.ゴールデンウィーク
「ゴールデンウィークのスケジュール確認するね。花チーフはカレンダー通り。石尾くんも同じく。翔くんは4月30日出勤、5月1日休み。七生ちゃんは29から5日まで7連休。これでいい?」
「先輩は?」
「俺はカレンダー通り」
「お前ら気にしなくていいんだぞ。どうせゴールデンウィークの間は仕事らしい仕事は無いんだから」
「そうそう。それより明けてから7月までが大変だから」
「それって約3か月ってことですか?」
「そうだよ。だからしっかり休んでおいて」
昨日の違和感は消えたけれど花は心配だった。全て知ってしまったのになぜいつもと変わらないのか。
「お前、連休はどうすんの?」
「墓参りと片付けと」
「片付け要らないだろう、あんだけきれいに使ってるんだから」
「でも窓とかあるし」
「お前、主婦みたいだな」
「花さんは新婚旅行でしょ?」
「うん、カナダ」
聞きつけた翔が割って入ってきた。
「チーフ、新婚旅行っていつ結婚したんですか!?」
「去年」
「わ! じゃ、熱々じゃないですか! すぐ行かなかったんですね」
「なんだよ、俺たちには計画通りなんだけど」
「奥さまってどんな感じなんですか?」
七生の質問で花はもう横を向いてしまった。
「可愛くて強い人だよ。料理が得意なんだ」
代わりにジェイが答える。
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