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花の落とした爆弾はみんなの声を吹き飛ばした。シンとしてしまったオフィス。まるでみんなの呼吸が止まったみたいだ。
(ジェイが喋ったんだな!!)
それは本人に言わせたかった。先に言ってしまっては……
「みんな、どうしたの? せっかくだからさ、11日チーフが出勤してきたらサプライズしようよ」
その言葉でみんながどよめいた。
「マジ!? 三途とチーフ?」
「そんなバカな……」
「いつの間に……」
「付き合ってたの、あの2人!!」
「うっそ! ええぇぇ!?」
口々にそんな言葉が出てくる。
「静まれ」
蓮の一言じゃ収まらない。
「聞け! 本当は池沢と三途がお前たちに伝えるべきことなんだ。知られたものはしょうがない。俺はこれ以上2人のことを言うつもりはない。以上だ」
ジェイの顔を睨むと口が『ごめんなさい』と動いて、下を向いてしまった。
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