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「ジェイ、ごめん。俺お前を困らせたかもしんない」
「多分怒られるよね、課長に」
ジェイが恨めしそうに花を見る。
「昼、奢る。好きなものなんでも食えよ」
「ホント?」
「ああ。休憩の飲み物も奢る」
「……許します、昼、どこでもいいよね?」
念を押すジェイが怖いけどいったん口から出た言葉だ。
「どこでもだ。悪いな、ホントに」
ジェイが蓮に呼ばれた。
「ごめんなさい!」
すぐに頭を下げたジェイに内心笑っている。
「なんで呼ばれたか分かってるな?」
「はい、ついチーフたちのこと言っちゃって」
「ダメだってことが分かったか?」
「よく分かりました。……うんと気をつけます……」
「ならいい。罰として、お前も花のサプライズイベントの企画をしろ」
「えぇぇ?」
「なんだ?」
「いえ、やります!」
「よし」
実はほんの少し蓮も後ろめたい。
(三途の付き添いなんて俺が言わなきゃ良かったんだ……しょうがない、俺も手伝うか)
あの二人のために何かしたい。それは蓮も同じだった。
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