13.準備

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   その時蓮の携帯が鳴った。 「河野です」 『西崎です。相田に変わりはありません。でもしばらく気をつけた方がいいと思います。こちらでも調査します。その男の顔や特徴は?』 「分からないと言っていました」 『そうですか……とにかくまた何かあったらすぐ連絡をください。じゃ』 「ありがとうございました」 「どうでした?」  中山の声に蓮は振り返った。 「相田の様子に変わりは無いそうだ。だが油断はしたくない。偶然あいつの名前が出るとは思えないしな。ジェイ、自分だけで頑張ろうとするな。周りを頼れ、みんなそのつもりでいる」 「そうだぞ。いつも課長と花が頑張ってるけど俺たちにも頼ってくれ」 「野瀬さんだけじゃない、俺たちもいる」  強気の澤田、しっかり者の尾高、いつも気にかけてくれる広岡………みんなが心配し気遣ってくれる。 「ありがとう。俺も頑張る。でも助けてほしい時は言います。その時はお願いします」 「もちろんさ!」 「今日は打ち合わせはお流れだな。明日の昼、打ち合わせようか」 「私はいいわよ」 「俺も大丈夫」 「決まりだ。ジェイ、課長と帰るだろ?」 「そうします」 「なら安心だ。気をつけてな。千枝さん、俺送ります」 「わ、助かっちゃう! ジェイ、お先にね。課長、失礼します!」 「おぅ、お疲れ! 花もな」 「お先です」 「ジェイ、もうちょっとかかるがいいか?」 「はい。ここにいます」 「みんなもそろそろ切り上げろよ」 「はい!」   
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