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その時蓮の携帯が鳴った。
「河野です」
『西崎です。相田に変わりはありません。でもしばらく気をつけた方がいいと思います。こちらでも調査します。その男の顔や特徴は?』
「分からないと言っていました」
『そうですか……とにかくまた何かあったらすぐ連絡をください。じゃ』
「ありがとうございました」
「どうでした?」
中山の声に蓮は振り返った。
「相田の様子に変わりは無いそうだ。だが油断はしたくない。偶然あいつの名前が出るとは思えないしな。ジェイ、自分だけで頑張ろうとするな。周りを頼れ、みんなそのつもりでいる」
「そうだぞ。いつも課長と花が頑張ってるけど俺たちにも頼ってくれ」
「野瀬さんだけじゃない、俺たちもいる」
強気の澤田、しっかり者の尾高、いつも気にかけてくれる広岡………みんなが心配し気遣ってくれる。
「ありがとう。俺も頑張る。でも助けてほしい時は言います。その時はお願いします」
「もちろんさ!」
「今日は打ち合わせはお流れだな。明日の昼、打ち合わせようか」
「私はいいわよ」
「俺も大丈夫」
「決まりだ。ジェイ、課長と帰るだろ?」
「そうします」
「なら安心だ。気をつけてな。千枝さん、俺送ります」
「わ、助かっちゃう! ジェイ、お先にね。課長、失礼します!」
「おぅ、お疲れ! 花もな」
「お先です」
「ジェイ、もうちょっとかかるがいいか?」
「はい。ここにいます」
「みんなもそろそろ切り上げろよ」
「はい!」
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