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休憩が終わる頃、みんながオフィスに戻ってきた。池沢と花は営業との打ち合わせでまだ戻っていない。
「だいぶ腫れてるな……」
蓮はオフィスを見回した。
「尾高! ちょっと頼む」
「どうしました?」
「まただ。お前の言っていた病院、今開いてるのか?」
「またって……足!? ジェイ、やられたのか!?」
「尾高、」
「あ、病院ですね、今は時間外です。2時から開きますが緊急で連れて行きますか?」
「いや、2時まで待とう。また診断書が要るな……」
「俺が一緒に行きますよ」
「俺も行きます!」
石尾だった。翔が不思議そうな顔をした。もちろん、何があったのかは知らない。ただ、石尾がジェイの病院に付き添うと言ったのは分かった。
「じゃ、頼む。正直尾高だけじゃ不安だ。相手が複数だと分かったんだから」
「はい。先輩、午後の業務は何をするつもりでした?」
「あの……」
ジェイも戸惑っていた。石尾が『先輩』と言ってくれた、心配しながら。
「あそこのホワイトボードのスケジュールをチェックして更新するつもりだったけど」
「じゃ、それやります。立ってるのはキツいでしょう? 業務リスト、ありますか?」
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