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「ウチの共通フォルダに入ってるよ。チームの誰でも入れるから……いい機会だね、その中、３人でいつも見てくれる？ いろんな案件の資料もスケジュールもみんな入ってる。疑問が湧いたら質問して。答えるから。いい勉強になるよ」
「勉強って……先輩、狙われてんでしょ!? 俺たちの心配ばかりして……」
それ以上喋ると余計なことを言いそうで石尾は黙った。素直になんかなりたくない、そう思うことが子どもっぽいことは分かっているのに。
「翔、七生！ 一緒にやろう」
（いつの間にか自分で仕事を探すようになってる……）
石尾のその変化がジェイは嬉しかった。
そして、さっきのことを考える。
（狙ってるのは俺なんだ。きっと向こうは今度は用心してる。俺は１人になった方がいいんだ）
ジェイは外で１人になることを考え始めていた。
３人が病院に向かった後、池沢と花が打ち合わせから帰ってきた。
「やっと終わったー！ 課長、飯食ってきていいですか？」
「行って来い。その前にちょっと伝えておく。今ジェイは尾高と石尾に付き添ってもらって病院に行っている」
「病院って……まさか」
「そのまさかだ。カミソリじゃない、打撲だな。相当な勢いで蹴られた」
池沢はまだジェイに起きていることを知らない。険しくなった花の顔を見て肩に手を置いた。
「じゃ、花と飯行って来ます」
「分かった」
ここで騒がないところが池沢らしい。三途川との結婚を決めてから、益々どっしりと落ち着いてきたようだ。
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