14.暴走

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  「こいつ、どうします?」 「もちろん警察に連絡する」  携帯を取り出したところに尾高と広岡が角から飛び出してきた。 「ジェイ!」  石尾が叫んで答える。 「無事です! 尾高さん!」  暴れようとする芳樹を尾高も掴んだ。 「バカヤロー!!」  ジェイは思い切り広岡に引っ叩かれた。 「こんな……こんなことするな! 一歩間違ったらどうなったと思うんだ! 石尾がお前を追いかけたからいいようなものの……」  後は言葉にならず、ジェイを抱き締めた。 「広岡さん……ごめんなさい、1人じゃないと襲われないと思って……」 「このバカ……」  力のこもる広岡の背にジェイも抱きついた。 「ごめんなさい、本当にごめんなさい……」  尾高が警察に連絡をしたから到着までここで待たなくちゃならない。 「広岡が殴ったから俺は殴れないな。けど課長と花がいる。覚悟しとけ」  尾高に言われてただ「はい」と答えた。 (結局、俺は迷惑かけるんだ……)  気持ちが治まればいつものジェイだ。申し訳ない気持ちでいっぱいになる。警察が到着して石尾は会社に電話をかけた。 『R&D』 「翔、俺」 『石尾!?』  翔が叫んだ途端にその後ろの方から池沢の吠えるような声が聞こえた。  
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