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一気に裁判が目の前に近づいたような気がする。
(18日、蓮が……)
なぜか急に追い込まれたような、時間が一気に駆け出したような。
「蓮、何聞かれると思ってるの?」
「ジェイ。心配なのは当然だ。けどな、前もって質問が分かるわけじゃない。俺だって今日は仕事中なのにそのことばっかり考えてしまった。だから当日まで考えないようにしようと決めたんだ」
「そうなんだ……帰ってきたら教えてくれる?」
「もちろんさ! だから今日みたいな無茶はもうやめてくれ。お前に何かあったら……」
蓮は車をとめた。いきなり頭を引き寄せられる。驚いているジェイの唇に蓮の唇が重なった。激しいキスだった、唇に噛みつくような…舌を吸われ、息もつけぬまま喉奥から上顎へと蓮の舌が嘗めまわしていく。
苦しくて、気持ち良くて、切ないキス……
やっと蓮が離れた。
「心配……したんだぞ、本当に」
「ごめん……ごめんなさい。もうあんなことしないよ。俺……なんか腹が立ったんだ。これ以上何をする気だって……そしたら我慢できなくなって……」
「でもお前、殴り合いなんか出来ないだろう? 確かに花たちに鍛えてもらったかもしれない。けど相手が複数だったら? ケガをさせてでもケンカすることができるのか?」
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