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「ただいま」
蓮は夕飯の買い物に出ていた。詰まらないケンカをしたし、ジェイが動くのはまだ無理だったから一人で出たのだ。でもあの詰まらないケンカでさえ蓮には愛おしいものだ。そんなことでするケンカは、互いをより親密にしていく。
「これ、ここに置くぞ」
牛乳を置く。オレンジジュース、サイダーがワインクーラーならぬジュースクーラーに入って出てきた。
ジェイ専用のお菓子入れの中に、今日はカリントウとキャラメルポップコーン、エビセンが入っている。お菓子用の皿を置いて、脇にシュークリームを置いた。
「すごい!」
「ま、その……さっきのお詫びだ」
さっきの痴話ゲンカは、ジェイの艶めかしい動き、表情、喘ぎ声まで細部に渡り蓮が説明したところでやっと終わった。ジェイの潤んだ目が睨みつけたからだ。
「今日の蓮、意地悪だ」
「悪かったよ」
「蓮のエッチ」
「分かったから。もうあそこまで言わない」
「じゃ、どこまで言うの!?」
「ストップ! やめよう、またケンカになる。気分変えようか、ビデオ借りてきた」
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