15.いよいよ

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   ジェイの目が輝いた。 「何、借りたの!?」 「お笑いとアニメだよ。好きだろ?」 「好き、見たい……蓮、後ろに今隠したの、なに?」 「え? なんのことだ?」 「両手前に出して」  蓮は素直に両手を出した。 「ほら、何も無いだろ?」 「じゃ、立ってよ! なんか隠したよ、後ろに」  とうとう蓮は観念してDVDを出した。 「なんで隠したの?」 「いや、きっとお前はこれを喜ばないと思って……」 「何を一人で見ようと思ったの?」 「一人でって……」  蓮の手から取り上げたDVDを眺めた。『夜の住人』。 「これ、サスペンス?」 「……」 「だから俺が寝てから見ようと思った?」  ジェイの追及が容赦ない。 「これ、見たい」 「……分かった。いいよ、一緒に見る」  諦めたような蓮の声にジェイが笑った。 「蓮がいけないんだからね。俺に隠し事なんかするから」  始まった映画に、だんだんジェイの顔が引きつり始めた。   
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