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永遠の命を渇望する人々に古き神が言った。
「そんなに理りから外れ、命を欲するか、なら、そなたらには永遠の命と罰の永遠の放浪を与えよう
潔く死を受け入れる者のみ安寧の死を与えよう」
そして、世界に少しづつの変化が起きた。しかし、人間達はその変化に気づかなかった。その答えは簡単だった。死んでみないとわからないのだ。
この世で死に、死を拒んだ死者はあの世へと行けず、誰にも認知されず、ただ、この世を放浪とする日々、永遠の時間が続したのだ。
長き時間が過ぎ、死者の魂に淀みが生じた。
その淀みは死者の体を朽ち果たしていった。絶望した死者は最後に思った。
「あぁ、早く終わりたい」
その途端、その淀みは黒い霧となり朽ち果てた死者の体を覆っていく。
その死者の体は進化を遂げ魔物や魔獣へとその身を変貌させた。
魔物や魔獣は生きた人の心に住み着き、病や事故、不審事件などを引き起こした。
死者の世界では、死者を喰らいその力を増幅させた。
死者達は恐怖に陥って逃げ惑ったが武器を持たない死者はそのまま魔獣達に食われ、腹の中で永遠の深淵を彷徨う事となった。
ある時、一人の鬼神が現れた。その手には武器が握られていた。
そして、鬼神は死者一人一人にその武器を渡した。
驚くべき事に死者はその武器に触ることができたのだ。
死者達は魔獣の脅威から逃れるため、死者達は次々と武器を手にする。抵抗という力を手に入れた死者達は一気にその数を減らす事は無くなった。その後、武器を持った死者はお互いを一つに集め一つの組織を作った。
その組織、着々と魔獣を狩り日本の5分の1も満たない場所に死者の国を作ったのだった。
しかし、死者は死を渇望していた。そこで鬼神はある事を死者達に提案する。
「では、こうしよう君達には魔獣と戦う使命を与えようその代わり君達には失った“死”与えよう」
鬼神は言った。
神である自身は皆に死を与える事ができると、
死者達は
そんな見えない場で行われる戦いにほんの少し母親好きな中学生が巻き込まれていった。
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