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ここにはいない母に語りかけるように混乱して思わず大きな声で叫んでしまった。
知美は急いで自分の口を塞いだがもう遅かったようで黒い集団達の声がどんどん近づいてきた。
知美は慌てて走り出すとなりふり構わず捨て身でビルとビルを飛び越えて行く。
足はすくみ上ったまんまだったが、そのうち体はどんどん軽くなっていき離れた距離もあっさりと飛び越えてしまた。
自分の体の変化を頭の片隅で感じながらも走り続け、知美は疲労と緊張で呼吸は乱れ荒く息を吐きながらまるで獣のように走り抜けて行った。
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