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「あの星でいいんじゃないかな?」  探知機から帰ってきた大気組成のデータを見ながら私は妻に尋ねた。とは言え彼女と私は一心同体。答えは分かり切っている。 「あなたがそう言うならそれでいいんじゃない?じゃあ降りてみましょうか」  首肯して宇宙船の操縦桿を握った。惑星の調査が終わるまで衛星軌道上で待機していた船を動かして突入を開始する。どうやら目の前の星は人間が生息するに適した環境を有しているようだ。願わくば、永き彷徨の果てにたどり着いたこの星が人類の新たなるの故郷にならんことを。
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