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第1話 開発開始
これは太平洋戦争時、中島飛行機で開発された
陸軍四式戦闘機(計画コード:キ84)
とその開発に陸軍側で関わっていた
岩橋譲三少佐
の物語です。
事実半分・物語半分ですので内容の全てが真実ではありません。
試作機の飛行テストの結果は上々であり、陸軍審査部のテストパイロットも初飛行から手ごたえを感じた四式戦闘機。
後に一般公募で愛称は「疾風(はやて)」と命名され、またその性能の高さから
「大東亜決戦機」
と呼ばれた陸軍航空隊の希望の星がどのように生まれ活躍したのか・・そんなお話です。
なお、当時使われていた名称についてここで簡単に説明しますと
陸軍では試作機名称に種類やメーカーの区別なくキタイの「キ」と通し番号を使用しました。
「キ84」は陸軍で84番目に計画された機体という意味です。
同じように
発動機は「ハ」と通し番号
機関砲は「ホ」と番号
プロペラ機構は「ペ」と番号
などの命名ルールがありました。
正式採用されると機体は「キ番号」から「四式戦闘機」などの名称が与えられます。
ところで「四式」の「四」はどこから来るのかと言うと、これは当時の陸海軍共通の命名ルールで正式採用された年の「皇紀」の下2桁を使うというものでした。
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