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「…………」
「……ん? どうした?」
あたしは、箱からそっと手を離す。
「……嬉しいんだけど……受け取れないよ……」
「何で?」
「……だって……こんなに素敵なプレゼントを用意してくれてたのに……あたし……何も用意してなかったもん……」
バカだな、あたし。
こういう日くらいは、遅刻してもプレゼント用意して来れば良かったのに。
あたしの心の中で大きく育った後悔の念が、あたしを押しつぶしそうだった。
あたしはただ、うつむいてホロホロと涙をこぼすしかできなかった。
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