第2章 託された使命

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第2章 託された使命

「シャムラン左大臣。王がお呼びです」憲兵が部屋の前で、ノックをして伝えた。 「分かった」 シャムランは窓の外を眺めていた。 そしてそのままの姿勢で、後ろに声を掛けた。 「どうだ? " ホーム " は見つかったか」 すると後ろから「はい。およその見当はついております。しかし厄介な事に、ロウが人間を使って先に奪おうと試みております」とフードを被ったマント姿のマネキンが応えた。 「あの老いぼれめ!余計な真似を」とシャムランは立ち上がり、戸口に向かった。 そしてドアノブを握りながら「よいかマジョリカ。決して先を越されてはならぬぞ」と言い残し、部屋を出て行った。
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