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何故か僕は幼い頃から、マネキンに感情があると思っていた。それをお母さんに話すと「駄目よ。変な子と思われるから誰にも言っちゃ駄目」と注意されたものだ。
「さあ、おいでよ。ここを案内してあげる。実は僕のおじいちゃんが君を呼んだんだよ」
「え?おじいさんが?」
彼は手を差し伸べて「僕の名前はルクア、君は?」と、まだ座り込んでる僕を起こしてくれた。
「僕は都築」
「ツズキか。いい名前だね」
そしてルクアと僕は、今いる洞窟の様な通路を歩いて進んだ。
すると目の前に、ぽっかり空いた出口が見える。そこには外からの陽射しが差し込んでいた。
「わあっ凄い!」
ここは山なのか、丘なのか?
一歩出て見下ろした先は、壮大な街並みが一面に広がっていた。
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