俺の家族。

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スプライト村はとても閉鎖的な村だ。 いや、村という表現もおかしいかもしれない。なぜならこの村はどこの国にも属していないからだ。 村人の数は三百人ほどで、村で生まれた子はみな大人になるとスピリットスキルを持つ。 そして村人の約二十人に一人、ユニーク魔法を持ち合わせている。 普通は五百人に一人と言われているユニーク魔法。 そして、妖精に守られているスプライト村の村人はどんなに弱くとも二十人で国一つを壊滅させる力を持っているという。 これは伝承的なやつで現在は二百人でなんとか国を一つ滅ぼすぐらいしかできない。 「カイト、始まったよ」 ボケーっとしていた俺をリリアが叩く。俺はエレナの方を見る。 祭祀の舞台にエレナが上がり、精霊石を前に膝をつき手を組む。ゆっくりと瞳をつむったエレナはまたゆっくりと目を開ける。 この光景を見ている俺達からは一瞬の出来事だか、エレナにとっては一瞬の出来事ではない。 昔に俺も経験したが長いこと色々な精霊と話をしたものだ。 「これにて、エレナの精霊洗礼を終了とする!」 村長の声に村人達が歓声をあげる。 この瞬間はこの村の人々にとってとても楽しいものだったりするからだ。
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