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「愛することを 違いますか」
愛すること?
まさかでしょ!!
だって 愛してないもん
「はい 誓います」
そう言った横顔を盗み見した。
冷たい横顔
彼もきっと私と同じこと考えてる。
「絶対好きにならない。」
神父様が私を見た。
「はい 誓います。」
私は今 神の前で大嘘をついている。
バチが当たりませんように
私も必死なんだ。
生きていくために この馬鹿げた結婚に
すがりつくしかなかった。
純白で飾られたブーケ
本当なら幸せな花嫁の持つ純白のブーケが
私には色を持たない 退屈な色に見えた。
これから始まる彼との夫婦ごっこ
だけどここが私が生きる場所になった。
「誓いのキスを。」
近づいてきた男のくせに綺麗な顔
視線が合わさったまま 冷たい唇が 触れた。
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