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意地でも受かってやる
その思いだけで必死だった。
担任にもいろいろアドバイスを受けて私は
市内でも有名な進学校を志望校にした。
「塾に通わなくてもここ受かったらすごいぞ。」
学年の担任たちが笑った。
我家の事情は多分いろいろとわかっているけど
最低限度の生活や義務教育も受けてるし
虐待されている様子もないけど
私の立場の孤独さには 目をかけてもらってる気がした。
先生が私の学力を誉めても
母親は冷めた目をしていた。
「この子の入れる高校でお願いします。
あとは本人と先生におまかせしますので。」
担任が変わるたびに目を丸くしているのが
面白かった。
そんな母親は 私立の中学に通わせている
妹には力を入れて PTA活動も張り切っていた。
「つらいことあれば言えよ。
先生たち味方だからな。」
私はいつの間にか 周りに助けれる術を身に着けていた。
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