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「係長、まだお帰りになられなかったんですか?」
声が裏返る。
「日本語が変だぞ。
何を隠した?」
「隠すなんてめっそうもございません。」
睨みつける係長。
「ほんの数日荷物を置かせていただけたら大変うれしゅうございます。」
ダメだ。
普通の言葉が出てこない。
「荷物?」
「はい。決して怪しい物ではございません。」
「怪しくないと言っているやつが怪しくない試しがない。」
うっっ
「本当に、ただの荷物ですよ。旦那ぁ。」
「見せろ!」
「それだけはご勘弁を……。」
「ここを管理するものとして、そういうわけにはいかない。」
「やめてください。
ご無体な……。」
なんて言っている間に、係長は段ボールを開けてしまった。
あああ……。
箱を開けて入っていたものは、よりによって私の黒いレースのパンツとブラジャー。
晴人めーーー。
下着の入れ方少し考えろやーーー。
係長の動きが止まった。
私はその隙きに箱を閉める。
数秒後に活動を再開した係長。
怒りなのか恥ずかしいのか、真っ赤な顔で私を睨む。
「これには訳がありまして……。」
仕方なく今日あった事を話した。
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