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食べ物が来るまで無言でビールを飲む二人。
チョレギサラダと唐揚げが来た。
サラダを取り分けようとすると、係長が先にやってくれる。
悪魔みたいに怖くなければかっこいいし、最高なのにな……。
「なんだ。」
ヤバイ。気づかれた。
「いえ、係長にやらせちゃってすみません。」
「気にするな。」
チョレギサラダを一口食べる。
「美味しい。」
私を見つめる係長。
「サラダなんてどれもそんなに変わりないと思うけど。」
「そんなこと無いですよ。
サラダはみずみずしさが命です。
それに何の種類の葉っぱを入れるかで、香りも味も食感も違ってくるんです!!」
「そんなもんか。」
聞いてない。絶対この人聞いてない。
気を取り直して唐揚げを食べる。
「!!!
唐揚げも美味しい!!」
「そうか。」
やっぱりこの人聞いてない。
それから二人共無言で飲み進める。
話す事が無いと言うこともあるけど、何を話したらいいのかわからないので、私は酒と食べ物に集中した。
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