駄目な私を助けてください！！

俺と同期で営業なんだ。

上野に声かけてた奴の上司になるんじゃないかな。』

「そうなんだ……｡」

どうしよう。

この話の流れであの女の人の事聞いても不自然じゃないよね……｡

むしろ今を逃したらずっと聞けない気がする……｡

「係長。

あの……｡」

『ん？』

「朝の話……｡」

『うん。

上野の事は信じてるけど男は獣だと思って間違いないから、二人で飲みになんて絶対に行くなよ。』

私が言いたいこと、何か勘違いしてる？

私が言いたいのはその事じゃないのに……｡

「もちろんです。

それで、あの……。」

『ああ、今行くよ。』

突然係長が大きな声でそう言った。

どうやら私に言ったわけではないみたい。

『ごめん。

女帝に呼び出された。

また明日な。』

お母さんに呼び出されたんだろう。

「はい。

おやすみなさい。」

そう言って電話を切るしかなかった。

結局何一つ聞きたいことは聞けなかった。

いつまでこのモヤモヤを胸に抱えなければいけないんだろう。

もう嫌。

早くスッキリしたいと思う反面、スッキリする時は係長と別れる時かもしれないと思うとどうしたらいいかわからなくなってしまう。

ああ、いつもの負の無限ループにハマってしまう……｡