355人が本棚に入れています
本棚に追加
朝起きたら夢だったなんていうのは嫌だから、今日は寝ないでいいや。
そう思いながら湯船でウトウトと寝てしまった。
ハッと気がついた時には湯船のお湯はぬるくなっていて、お湯をさして熱くしてから出ると、もうあたりは白み始まっていた。
突然係長が突然ムクっと起き上がった。
「係長?」
「ん。
トイレ。」
トイレを案内しつつも心配なのでトイレの前で待機する。
出て来たタイミングで布団の敷いてある部屋まで移動してもらった。
時々ふらふらしつつも、ちゃんと自分で歩いてくれたので安心した。
「係長。
寝る前にお水少し飲みます?」
水分をとっておくと次の日が楽だから。
「ん。」
私は台所からミネラルウォーターを持ってきて、蓋を開けて渡した。
胡座をかいたままうなだれていた係長は「アリガト」と言って水を受け取ると、ゴクゴクと数口飲んでペットボトルを私に渡した。
なんか酔っ払ってカタコトの係長って可愛い。
私がペットボトルに蓋をして枕元に置くと、係長はそのままタオルケットの上に横になった。
そのタオルケット上にかけるやつなんだけどな……。
「係長、タオルケットちょっととりますよ。」
寝ている係長を腕でまたぐようにしてタオルケットを引き抜こうとしていると、係長に抱きしめられてしまった。
「うーえーのー。」
最初のコメントを投稿しよう!