神の家に巣くうモノ

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「鞭とか針とか、わりとやったんだけどね。全然効果なくって。そしたらボリスが『案外嬉しそう』とか言って切り替えちゃって。もう、そうしたらこの状態。明け方にはもう人間終わった」 「正直これ見ると、友達で居られるかわからなくなるんだよな。俺達にはこんな事しないし、仕事だってわかってるんだけど……本人、楽しそうだしな」 「……うん」  ランバートから見てもボリスは楽しそうだ。  今はイキ狂ったマルコフを放置して再びルジェールに取りかかっている。周囲にいる敵の隠れ家はわからないが、数は把握できていた事でご褒美に同じく悦びまくっているルジェールもまた、あっという間に気絶した。 「必要そうな情報揃ったよ」 「お前、その手で俺等に触るな!!」  何せ男の精液やら尿やらが混ざりに混ざった手だ。これは流石にランバートも同じくだった。  何はともあれ、情報は揃った。哀れな二人は今、猿ぐつわと拘束はされているがベッドに転がされている。様子を見に行った時、意識こそ戻っていたがもっと大事な部分が戻ってきていないようで、目の焦点が合っていなかった。 「敵は総勢六十人ってところ。教会の神子姫の側に二十人。外に四十人。教会の鐘が鳴ると一斉に押し寄せる仕組みになってる」 「アルブレヒトさんがいるのは、教会の地下三階。神子姫ラダは長年アルブレヒトさんの世話を献身的にして来た少女らしい」     
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