ナハルの協力者

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 問題はその当人がどこにいるかだ。今の段階では場所がわからない。一瞬、処方した薬師をと思ったのだが、彼が神子姫と会ったのは教会の中で、滞在先は不明だと聞いて諦めた。 「解熱の薬を投与しても、二ヶ月動けない。熱の原因がわからないまま、対処だけしてるんだと思う。そうだと考えるなら、動けなくなって当たり前だよ。今も、危ない状態なのかもしれない」  クリフが眉根を寄せて、それ以後黙ってしまう。  重苦しい空気。だがまずはやらなければならない事がある。 「居場所を突き止める」 「それが先決だろうね」  そうとなれば動きたいが、とっかかりがなければ始まらない。教会に潜入、というのが一番手がありそうなのだが、真正面から行くのはバカを見る。最悪、アルブレヒトが殺されてはならない。 「教会に誰かが入るのが、一番手がかりがありそうだな」 「それは俺も思うんだが……」 「ナハルの教会は、教会という組織が裏でしている事を知らないよ」  フリュウの言葉に、騎士団の目が集まる。てっきり全部が繋がっているのだと思っていたが……違うらしい。 「小さな教会の神父やシスターは、本当に純粋に神に仕えているだけ。こんな事をしているのは上層部だけだよ。しかもこんな辺境地だからさ」 「でも、近くに攫った人間を隠すような建物とかあるんだよな? なのに、知らないのか?」     
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