期待を胸に

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期待を胸に

『そろそろ行くわよ』 『うんっ!!あっ!じゃあまたね』 その後、先輩よりも少しだけ背丈の高い美少女に呼ばれて手を振りながら私の元を去っていった。 私は、1階にある1年2組と書かれた教室に入室する。 賑やかな教室。 黒板には、ご入学おめでとうと書かれてある。 『私の席は……あっあった』 日当たりの良い窓際の1番後ろの席だ。 着席し購買で購入した教科書や筆記用具を机の中に仕舞う。 右隣の席から声を掛けられ咄嗟に振り向いた。 その少女は、微笑みながら 『私、横田はずき!!あなたは?』 『私、神崎音羽』 『音羽ちゃんか……おとっち!』 『えっと……』 『あっ!いきなりじゃ失礼だよね』 『あっ!全然!むしろ嬉しくて』 『じゃあ!改めて!おとっち!私の事は、はずきって呼んでね』 『うんっ!はずき』 互いに挨拶を交わす2人。 校門から聞き覚えのある声に私は、思わず窓の外を見る。 そこに居たのは先程の黒色の長髪の先輩と隣には、声を掛けていた人。 2人が楽しそうに肩を並べながら歩いていた。 そんな2人を周りの生徒は羨ましそうにしていた。 『先輩おはようございます!』 『おはよう』 1人の生徒が緊張の面持ちで挨拶する。     
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