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至福のひととき
昼休みになり、はずきとランチタイムを終えた屋上へと向かった。
屋上まで階段は、綺麗に清掃されていて清潔感があった。
屋上に上がると清々しい程に空一面に青々とした晴れ間広がっていた。
そこから見える海が見える街も映えて見え感動を覚えた。
屋上にボイラー室と呼ばれる小部屋の隅に3人くらいは座れる程のスペースが空いている。
日陰が丁度良い感じで陰りを見せていた。
『よしっ!お昼寝でもしようかな!』
日陰のある場所まで近づいてみると、私の他にも誰か居るのが見えた。
私は気づかれないように音をたてないように、そっと壁に隠れて窺ってみた。
そこには、朝桜の木の下で出会った先輩が気持ちよさそうにスヤスヤと寝息をたて座っていた。
私は、寝ている先輩に申し訳なさを感じながらも、まじまじと横顔を眺める。
『白く綺麗な顔立ち……黒く綺麗な髪……綺麗な長いまつ毛……』
その綺麗さに、思わず小声で呟いてしまっていた。
『こんなに、近距離に居るのに気づかないんですね……』
可愛らしい一面を見れて、ほくそ笑みをする。
『まっ、いっか』
私も先輩の隣に座り昼寝をした。
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