長靴をはいた猫(ジェイク×レイバン)1

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 ランバートはこの黒猫を案外可愛がっていた。ベッドの上に乗せた事くらいはあるし、一緒に釣りに行って魚を分けてやった事もある。  レイバンも笑って獣人のままの姿で体を寄せ、スリッとしてくる。 「恩は感じてるんだよ、ランバート。だから付いてきたんだし」 「付いてこられても困るって。俺の所持金、一週間暮らしたら底を尽きるくらいしかないんだ。お前を養ってやる余裕はない。それに、寝る場所もないんだぞ」  溜息をつくランバートに、レイバンはニヤリと笑った。 「寝る場所については任せてよ。良い場所知ってる。とは言え、今時期だけな。冬はさすがにヤバイけど」  幸いにして季節は春先。温かくなってきている。 「それでもいいか」 「OK! それならついておいでよ」  笑って先を行くレイバンの後を、ランバートは黙ってついていった。  やがて、森の中にある小さな猟師小屋に到着した。扉に鍵はかかっていないし、中には古いが毛布もある。案外綺麗に使われているし、薪も多少は残っていた。 「ここ、去年くらいから誰も使ってないんだ。気になって調べたらここを使ってた猟師の爺ちゃん亡くなったみたいでさ」 「それで比較的綺麗なのに無人なのか」  中を物色すると、予備の弓矢があった。それを手にしたランバートは、弦の張り具合を確認して頷いた。 「使えるな。とりあえず食材確保するか」     
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