長靴をはいた猫(ジェイク×レイバン)1

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「なぁ、ランバート」 「どうした?」 「冬を越す為の場所と資金、いるだろ?」  レイバンの問いかけに、ランバートも頷く。確かにそれは必要だ。見たところ今は平気だが、冬を長期間過ごすには心許ない。所々隙間風も吹くし、屋根も丈夫とは言えない。雪の重さに耐えられるか心配になる。 「俺が稼ごうか?」 「体売るのか?」  獣人は珍しいから、娼館が欲しがる。男相手の男娼館で猫獣人なんて、人気が出るだろう。しかもレイバンは顔立ちも端正で少しミステリアス。紫色の瞳と黒髪、褐色の肌が相まって色気もある。  だがレイバンは慌ててそれを否定した。 「違う! ったく、どうしてそっちなのさ」 「案外具合がいいぞ、男も」 「げ! 綺麗な顔してると思ってたけど、やっぱり色気づいて遊んでたのかよ」 「変な病気とかないから大丈夫」 「そこ、心配してない……。あ~ぁ、ご主人様ヤリチンか」 「後ろも悪くないぞ」 「処女でもなくなってた!!」  あれこれ衝撃を受けたレイバンだったが、それ以上は何も言わずに大きく溜息をつくと、一つ咳払いをして場を改めた。 「実は、ここの国の王様はけっこう金払いがいいらしいし、庶民と近いんだ」 「売り込むのか?」     
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