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長靴をはいた猫(ジェイク×レイバン)2
翌日から、レイバンは森に行って獲物を捕まえ始めた。
幸いにしてこの辺の森はとある理由から人が少なく生き物が多い。半日で兎が五羽もかかってホクホクだ。
この辺の森は国境にあたる。一応レイバン達がいるのはシュトール王国という国で、若い王が治めている。
そしてこの森を隔てた隣国はヘーティング王国といって、一人の王が統治しているが……この人物、人食い鬼とも魔術師とも言われていて領民に恐れられている。
人が嫌いなのか滅多に人前に出ないし、もの凄く金持ちらしいのだ。
捕らえた獲物を持って向かったのは、勿論シュトール王国の城。こっちの方は領民に慕われていて直接会うことも可能な人だった。
長靴を履いて街中を歩くと、人の視線が凄い。ジロジロ見られるのはあまり好きじゃないけれど、長靴がある事で手は出されない。どこぞの貴族の従者だと思われているのだ。
そうして到着した王城を見上げて、思わず声が出た。とにかくでかくて、威厳がある。
「これ、入っていいわけ?」
思わず冷や汗を流して口の端が引きつったが、今更逃げられもしない。レイバンは覚悟して門を叩き……あっさり通された。
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