昼休み

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他の奴らも委員会、生徒会、部活のなんやかんやで散っていった。ぼっち飯など慣れている。決して嘘ではない。 「あ、あの……」 「はい!?」 「お弁当、一緒に食べませんか?」 「……へ?」 「みんな用事があるって断られちゃって」 そうではない、そこは良いのだ、何故、サラが? 「良いよ、食べよう」 何故、彼女は殆ど話したことの無い、否、話せても面白くない僕なんかに声をかけたんだろうか。現に今二人、机を合わせて、寡黙にただ箸を進めるだけなのに。 「あ、サラちゃん……でいいよね?」 「うん、えっと……川崎大輔……君でいいんだっけ?」 「ダイで良いよ」 もっとその顔を見たい、その声を聞きたい、中身なんて無くていい。でも、僕はそんなに続けられるほど話題も無いし、ネタも無いし、幾ら好きな人でも例外無しに人と目を合わせることは苦手だ。 「……えっと、ダイ君、何かペットとか飼ってるの?」 「ばあちゃんが拾ってきた猫飼ってる、写真見る?」 サラは目を輝かせて、もげそうな程首を上下に振った。なんだ、写真でそんなに喜ぶなら猫本体もあげるのに。 「可愛い!……あ、ダイ君、これは引っ掻かれた傷?」 「あーうん、あいつ全然僕に懐かないから」 「……でも、猫良いなぁ……マンションだから飼えないの、うち」     
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